ホーム > お知らせ・製品情報 > お知らせ一覧
>日本農芸化学会2010年度大会 研究発表について
平成22年5月18日
~乳脂肪球膜(MFGM)の肌質改善効果を検証~
日本農芸化学会2010年度大会 研究発表について
よつ葉乳業株式会社(社長 堀部一郎)は、乳の付加価値向上につながる研究を継続的に実施しております。この程、牛乳中の微量成分である「乳脂肪球膜(MFGM)」に美肌効果が期待されることを動物試験で明らかにしました。
この研究成果につきまして、「日本農芸化学会 2010年度大会」において下記のとおり学術発表いたしました。
記
1.紹介事例 |
(1)演 題 名 |
アトピー様モデルマウス(HR-1)の経皮水分蒸散量に及ぼす
乳脂肪球膜の影響 |
(2)発 表 者 |
辻敏宏、後藤英嗣、明石啓子、元島英雅 |
(3)発表日時 |
平成22年3月30日 |
|
2.研究発表の要約 |
MFGM 1) は乳脂肪を包んで乳中に分散させている膜物質です。今回、MFGMのタンパク質成分に注目し、アトピー様症状モデルマウスに対する肌質の改善効果を調査しました。本モデルマウスは特殊飼料を投与すると経皮水分蒸散量 2) が上昇し、見た目にも「あかぎれ」が認められるなど肌質が悪化することが知られています。
研究の結果から、特殊飼料にMFGMを添加して与えると、経皮水分蒸散量が有意に抑制され、見た目にも明らかな改善効果が認められました。また、遺伝子レベルでもその作用を確認しました。
以上の結果から、MFGMは肌の形成を正常に保つことで荒れ肌を改善し、肌を美しく保つ機能を有することが分かりました。これらの知見は皮膚機能改善組成物として特許出願済みです。なお、一連の研究は、(独)農業・食品産業技術総合研究機構の委託事業として実施されました。 |
1)MFGM |
Milk Fat Globule Membraneの略。乳脂肪を包み込む膜として機能し、この働きにより乳脂肪が安定して乳中に存在できます。糖タンパク質主体の膜特異的タンパク質とリン脂質などの極性脂質を主成分とするため、乳の一般的な成分と性質が大きく異なり、乳中での含有量は約0.16%程度です。 |
|
2)経皮水分蒸散量 |
皮膚から蒸発する水分量のことで、
皮膚がダメージを受けていると水分が逃げやすくなるために数値は上昇します。 |
|
|
*本研究内容の詳細は、こちらをご覧ください。 |
3.学会開催概要 |
(1)名称 |
日本農芸化学会 2010年度大会 |
(2)会期 |
平成22年3月27日~3月30日 |
(3)会場 |
東京大学駒場キャンパス(一般講演、シンポジウム)他 |
|
以上