Regulation of Th2 responses by Lactococcus lactis subsp. cremoris YRC3780 alleviates DNCB-induced atopic dermatitis in the mouse model
当社保有乳酸菌YRC3780株については、先行研究でアトピー性皮膚炎症状のマーカーの一つである血中TARC濃度を低下させることが確認されています。
そこで、本研究では、DNCBで誘導したアトピー性皮膚炎モデルマウスに乳酸菌YRC3780株を経口投与することによる皮膚炎症状の改善効果を調べました。
<方法>
マウスに繰り返し刺激でアトピー性皮膚炎(AD)症状を誘発する2,4-ジニトロクロロベンゼン(DNCB)で感作することでアトピー性皮膚炎症状を誘発した。YRC3780を経口投与し、対象群と比較し、DNCBにより誘発される耳介の厚さ、血中IgE濃度を比較しました。
<結果>
YRC3780投与群では対照群に比べて耳介の厚さが有意に薄く、血中IgE濃度も有意に低値を示しました(図1,2)。
以上の結果から、乳酸菌YRC3780株はアトピー性皮膚炎症状改善効果を有する可能性が示唆されました。
■ Normal (DNCB未感作)
■ Control (DNCB感作、PBS経口給与)
■ YRC3780(DNCB感作、YRC3780経口給与)
※2,4-ジニトロクロロベンゼン(DNCB)
繰り返し刺激でアトピー性皮膚炎(AD)症状を誘発
※免疫グロブリンの1種で、体内に侵入したアレルゲンに感作されると産生される。